2018年02月15日

【映画の感想】 日活ニューアクションの時代 渡哲也 主演 『 無頼 殺せ 』





評価:★★★☆☆ 予想してたより完成度高かった



ラピュタ阿佐ヶ谷 のレイトショー企画 『 日活ニューアクションの時代 -アンチヒーローは「破壊」と「破滅」に向かって疾走する 』『 無頼 殺せ 』 を観てきた。

僕自身、日活ニューアクションが何なのかは全く知らずに行ったし、おそらくこのブログを読んでいる方たちの大半もそうだと思うので、ラピュタ阿佐ヶ谷のHPにある説明文を転載しておく。


60年代後半から70年代にさしかかる頃。映画産業の斜陽化が進むなか、
裕次郎や旭、小百合らによるスタア映画で黄金期を築いた日活も転換の時を迎える。
そんな時代の変わり目に登場した「日活ニューアクション」を大特集。

長谷部安春、澤田幸弘、藤田敏八、小澤啓一ら、気鋭の若手監督による
「アンチヒーロー」たちの新たな物語。
当時の若者文化風俗とともに、アナーキーなエネルギーを体感せよ。



本作は、渡哲也主演で人気を博した 『 無頼 』シリーズ6作目 にして最終作。

流れ者のヤクザである人斬り五郎こと藤川五郎(渡哲也)が、ふらりと訪れた街でヤクザの抗争に巻き込まれるというストーリー。

なお、副題である「殺せ」「コロせ」ではなく、「バラせ」と読むのが正しいのでお間違いのないように。

本作は6作目にして最終作だが、本シリーズを観るのは初めて。

ヒロイン役の松原智恵子はレギュラーメンバーとして毎回違う役名でヒロインを演じているらしいが、それも納得の美貌。

上品で世間知らずなお嬢様風美人なので、どこか泥臭く、陰を感じさせる渡哲也と好対照でいいカップルだと思う。


この時代の映画を観に行くのに最も期待するのは、上記の説明文にもあるように“ 勢い ”だ。

完成度は二の次で、山師的にとにかく見せ場を作る。

昨今かまびすしいコンプライアンスなどどこ吹く風のどっちらけな感じを目の当たりにして清々したいのだ。

そういう意味では本作の完成度の高さは嬉しい不意打ちだった。

映像で語ることを重視し、無駄なセリフをなるべく削っているところは、人斬り五郎の無駄話をしない性格とも合っていてとても良かった。

それでいてちゃんと印象に残るセリフがある。

たとえば、五郎の兄貴分がまとめる組の若い衆であぶなっかしい奴がいて、そいつに対するセリフでこんなのがあった。


「お前らひとりひとりは束にならねぇと役に立たねえマッチ棒だけどな、そんなマッチ棒だってこすりゃ火がつくってことを忘れんなよ」


これは敵対する組が抗争の“ 火種 ”を欲しているときに、チンピラの先走りを諌めるセリフで、かっこいい。


売りであるアクションももちろんかっこいい。

特に印象的なのは、前半の見せ場であるトルコ風呂での大乱闘シーンがあり、それを観た瞬間、


「これは 『 イースタン・プロミス 』 のサウナアクションの原型!?」


と思ったりしたこと。

そんなわけはないのだが、そう思った方が面白いかも。


ラストの斬り込みはいわゆるゴーゴークラブ。

ゴーゴークラブというと、星飛雄馬が大リーグボールを打たれてクズクズしているときに行ったところ、という印象しかないが、だいたいそんな感じだった。

おっ! と思ったのは、そこで演奏するバンドを率いていたのが(スタッフロールによるとどうやら)内田裕也だったらしいこと。

顔はよくわからなかったが、ちょっと得した感じだった。


ちなみに本シリーズは北村一輝主演でリメイクされているので興味のある人用にトレーラーをチラッと。





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posted by カチハヤ at 08:32| Comment(0) | 映画の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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