2017年09月10日

【映画の感想】『 HiGH&LOW THE MOVIE 』




評価:★★★☆☆ 『2』を先に観たのでいろいろと感慨深い


監督 : 久保茂昭
rhythm zone
発売日 : 2017-01-18
『2』が岡本喜八なら、『1』は原田眞人だ。

何の話か、『 日本のいちばん長い日 』だ。

僕が『2』で感心したのは、過去や因縁を語るようないわゆる人物を深く掘り下げる場面を全て捨てて、見せ場の連続によって話を前へ前へと進めるスタイルだったこと。

それは岡本喜八の映画全般に見られるスタイルなのだが、今回わかったのは、それが『1』の“失敗”を教訓にしてのことだとわかった。

『1』はスタイルでいうと邦画の主流的なもの。

例えるなら岡本喜八の作品のリメイクである原田眞人版『 日本のいちばん長い日 』だった。

岡本喜八は所属していた東宝では常に傍流扱いで、そのスタイルも日本映画全体ではあくまで傍流だった。

本シリーズは、主流的な『1』から傍流的な『2』へとスタイルが変わったわけだが、それは同じスタイルである『 シン・ゴジラ 』の興行的成功と共に、時代の流れ、その転換を感じさせる。

『2』を先に観たことで『1』を試行錯誤の準備稿という視点で観られたのは面白い経験だった。


肝心のアクションに関しても、試行錯誤が見られる。

本シリーズの肝は集団による敵仲間入り乱れての乱闘シーンで、その中でそれぞれの登場人物が飛んだり跳ねたりのエンターテイメント感満載のアクションで楽しませてくれる。

一番好きなのは達磨一家の日向が敵に腕ひしぎを決めながら階段状の場所を転がり落ちる場面だ。

こういうエンターテイメントプロレス的な動きを抜群の身体能力で見せてくれるのが本当に楽しい。

ただ、クライマックスにある琥珀との対決シーンは、アクション俳優ではない彼らの欠点の方が目立ってしまっている。

これがドニー・イェンの映画だったら、観客はドニーの妙技を堪能することを目的に劇場に足を運んでいるわけだし、また彼一人でも様々な技のバリエーションを持っているので十分持つのだが、本シリーズの主要出演者は決してアクション俳優ではない。

単体ではどうしても単調にならざるをえない。

『2』では、集団アクションで一人一人の見せ場を次々につないでいく方法にして成功しており、それが出来たのは『1』の対琥珀戦が経験として生きた結果だろう。


きっと順番通りに観た人たちは、そのレベルアップぶりを大いに喜んだだろう。

それはちょっと羨ましいが、本シリーズは3部作らしいので、僕だって『2』から『3』へのレベルアップはリニアに楽しめるわけだからそれはそれで良しとしよう。


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posted by カチハヤ at 14:00| Comment(0) | 映画の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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