2016年06月17日

【400字シナリオ】『 役に立つ本 』


◯ ダイニングキッチン

   本棚に十数冊のマンガ本――作者は全て

   「コータロー」。

母「マンガ家は食生活が不規則になりがちで

 しょ。お前の好物をたくさん作ったからど

 んどん食べてね。どうしたの」


   食卓に料理を並べる母。

   コータロー(29)、食事の手を止めて

   ため息をつき、

コータロー「このまま商業主義のマンガばか

 り描いていていいものかと思って。僕のマ

 ンガは社会の役に立っているのだろうか」

母「お母さん、難しいことはよくわからない

 けど……。そうだ、サイン頼まれているの

 よ。お願いしていい」


   母、足早に部屋を出て行く。

   コータロー、何気なく本棚のマンガ本を

   手に取る。

   真ん中に丸い窪みがある。

コータロー「?」

   テーブルの端を抑えると不安定でカタカ

   タと揺れる。

   テーブルの足の下にマンガ本を挟むと安

   定する。

コータロー「おー」


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posted by カチハヤ at 00:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 400字シナリオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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